01 / 事業と導入背景

番号不通の危機を乗り越え、使いやすさと導入スピードを重視してCallConnectを選定

株式会社SQUEEZEは、「空間と時間の可能性を広げるプラットフォームになる」というビジョンのもと、ホテル・観光業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援する企業である。チェックイン業務や滞在中のお客さま対応など、アナログで属人化しやすい業務をテクノロジーの力で省人化・効率化するクラウド型宿泊管理システム「suitebook」の開発・提供や、ホテル運営代行ソリューションを行っている。また、自社でもグループ・ファミリー向けアパートメントホテル「Minn」や、シアターをコンセプトにしたホテル「Theatel」を運営し、現場のリアルな課題をソリューション開発に活かしている。

SQUEEZEのホテル運営サービスのサイト

突然のサービス停止通告と、引き継ぎの難しさが課題に

同社は以前、海外企業が提供するクラウド型電話システムを利用していた。しかしある日、システム提供元から、これまで利用していた「03」から始まる電話番号での通話ができなくなるという突然の通知が届く。通話機能が停止するまでの猶予期間が非常に短く、早急に代替となる電話システムを選定しなければならない状況に追い込まれた。

また、旧システムは通話時のメモが残しにくいデザインだったため、顧客からの問い合わせ内容を他のスタッフへ引き継ぎする際に情報が漏れやすく、応対の質に課題を感じていた。

求めるのは「スピーディな導入」と「優れたメモ機能」

限られた検討時間の中で、同社は「導入ハードルが低く、とにかくスピーディに移行できること」、そして「スタッフ間で通話メモを残しやすく、引き継ぎがしやすいこと」を最重視して新しい電話システムを探した。

これらの厳しいニーズをすべて満たしたのがCallConnectだった。直感的な使いやすさと迅速な導入プロセスが評価され、スムーズなリプレイスが実現した。


02 / 導入後の効果

番号取得を劇的にスピードアップし、テキスト化で外国人スタッフの自習を促進

新規電話番号の取得期間を「1ヶ月から1日」に短縮

同社が提供するホテル運営代行ソリューションでは、クライアント(ホテル)が増えるたびに、新しく専用の電話番号を取得して窓口を設置する必要がある。

以前は大手通信キャリアに番号取得を申し込んでいたが、手続きから実際に番号が発行されるまでに1ヶ月ほどかかっていた。これがボトルネックとなり、サービス提供までに時間を要していた。

しかし、CallConnectの導入により、Webの管理画面から即日で電話番号を取得できるようになった。番号取得にかかる期間が1ヶ月からわずか1日に短縮されたことで、クライアントへの代行ソリューション提供を極めてスピーディに行えるようになり、業務効率が劇的に向上した。

常時6名の多国籍チームで、通話メモによる確実な引き継ぎを実現

現在、同社では日本人とカンボジア人のスタッフを合わせ、常時6名ほどの体制でホテル宿泊者からの電話対応(予約方法や設備利用に関する質問など)を行っている。

同じ宿泊客から、予約時、チェックイン時、滞在中など、異なるタイミングで何度も問い合わせが入ることがあるため、前回の会話内容が適切に引き継がれていないと、同じ説明を繰り返させてしまうなど、顧客にストレスを与えてしまう。

CallConnectの導入後は、通話メモが簡単に残せるようになったため、「次にこの方から電話が来たときに何を話すべきか」がチーム内で視覚的に共有され、電話対応の質が大きく向上した。

オンライン取材に答える中崎氏

録音テキスト化が多言語スタッフの「自学自習」をサポート

さらに大きな導入効果として、通話録音の「AIテキスト変換機能」の活用が挙げられる。同社のカンボジア人スタッフは日本語を話せるものの、電話口での複雑な日本語の言い回しを完璧に聞き取ることが難しい場合があった。

そこで、通話後に自動で文字起こしされた日本語のテキストを翻訳サイトにコピー&ペーストし、母国語に翻訳して内容を正しく理解するという運用を開始した。この仕組みにより、外国人スタッフが自分の対応を振り返り、日本語のニュアンスを学ぶ「自学自習」が進むという、想定以上の教育効果が生まれている。


03 / 今後の展望

安心安全なホテル運営を支える電話サポートと、観光DXの未来

焦る宿泊客に安心感を届ける「電話サポート」の必然性

同社では、電話サポートと並行してLINEでのチャットサポートも取り入れている。チャットには手軽さというメリットがある一方で、同社は「電話はお客さまの不安を最も解消しやすいツールであり、安心安全なホテル運営に必要不可欠である」と考えている。

初めて訪れるホテルでトラブルが起きたとき、いつでも声が届く電話窓口があることは、宿泊客にとって最大の安心材料となる。特に、夜間の急な体調不良や、鍵が開かないといった一刻を争う緊急事態においては、テキストでのやり取りではなく、パッと繋がって即座に解決できる電話の存在が極めて重要となる。

オペレーションの標準化と、誰もが活躍できる仕組みづくりへ

今後の展望として、さらなるカスタマーサポートの高度化と、オペレーションの標準化を目指している。

多種多様なホテルの受託対応を行っているため、ホテルごとに設備やオペレーションルールが異なり、これまではスタッフが現場に出るまでに膨大な知識を学ぶ必要があった。そのため、習熟度が低いスタッフはなかなか実務に入れないという課題がある。

今後は、CallConnectで「通話をしながら、その会話内容に合わせて適切なヘルプセンターの記事や回答例がリアルタイムで自動表示される」ようなサポート機能の実現に期待を寄せている。こうしたテクノロジーのサポートがあれば、経験の浅いスタッフでも安心して現場に出ることができ、人材の早期活躍や雇用促進に繋がると考えている。

同社はこれからも、テクノロジーと現場のオペレーション力を融合させ、宿泊ゲストに快適な体験を届けるとともに、観光業界全体のDX化を力強く支援していく。


※本記事は2021年10月20日に実施したインタビューをもとに構成しています。